財務諸表を読む必要があるのはわかっている
近々会社を経営する予定がある。なぜそういうことになったのか?は別の機会に触れるとして、会社を経営するにあたって大切なことは会社を倒産させないことだと思う。
医者であれば患者を検査し、その結果の数値から治療法を提案し必要な処方箋を書くのと同じで、会社を倒産させないためには、会社についての数字を理解できる必要があり、会社の数字が記された財務諸表を読んで次の一手を考えられることが重要だと思う。
ここでいう財務諸表とは次のようなものを考えている、というこれ以外に知らない
- 決算書
- 貸借対照表
- 損益計算書
- キャッシュフロー計算書
会社ではMoneyForwardというサービスを使っているので、これらを月次で見ることはできる。
しかし、それを見ても、それが何を意味しているのかがわからないのが現状である。
わからないのであればわかるようになるまで勉強すればいいと思う。
これまでエンジニアとしてわからないことがあれば、検索したり書籍を当たったり勉強会に参加するなどして、それを理解するようにしてきた。
しかし、財務諸表を読むことについては、そういったことができず後回しにしてきた。理由を考えることもせず遠ざけてきた、と言う言い方が正しいと思う。
そこで、この記事では、財務諸表を読むことについて、自分がどうして嫌なのかを自己分析していく。
そうすれば、1つ1つの理由に対する処方箋を考えることができて、これまでの状態よりも一歩前進できるのではないかと思っている。
理由 1: 時間の見積もりが難しい
どのくらい時間をかけて学べば良いのか分からず、一歩目を踏み出せない。
これまで新しいことを学ぶにしても、プログラミングについては、ある程度の時間をかければ、それなりに理解できることがわかっている。
しかし、財務諸表については、そういったことができない。
足場が全くないのに、突如高い壁が立ちはだかっているようなで、その壁の前に立ちすくんでいる感覚。
理由 2: 自社の数字が面白くないと感じる
たとえば自分が経営する会社が利益がガバチョガバチョだったら、それをどのように使おうかと考えることができて、楽しい気持ちになると思う。
しかし、社員30人程度の中小企業は常に資金繰りとの戦いであり、弊社として例外ではない。トントンの状態から、次の一手を打つための採用経費や新規事業開発のための投資などをどうするかを考えることが多い。
そうなってくると、楽しいというよりは、なんとかして売り上げを増やさないと、という意識が先立って、分析することが苦痛になってしまう(気がしている)
理由 3: 無知と向き合うことの難しさ
これは自分の幼さが原因かもしれないが、全く知らない分野の勉強をすると、自分の無知を痛感し、モチベーションが下がってしまう。
実はすでに、複式簿記やらバランスシートについての読み方について、何冊か本を読んでいる。
読んだその時は「…なるほど…!?」と思うが、あまり腑に落ちることなく書かれていることが身に付かず、時間が経つと綺麗さっぱり忘れてしまう。
そんなことがあり、自分は財務諸表を読む能力がないんじゃないか、という気持ちすら抱いている。
思いつく限り書いたが、こんなところだと思う。
原因がわかったところで、次に何をすればそれぞれの問題が改善されるか、検討をしてみる。
処方箋 1: 小さな目標を設定して、学習を習慣化する
財務諸表のすべてを一度に理解する必要はなく、小さなステップを積み重ねていくことが良い。例えば1 日 30 分の学習時間を設定し、短期間で成果が出るような区切りをつける。
処方箋 2: 他社を題材にする
実際の自社の財務諸表を読むのが苦痛であれば、他社の数字を勉強の素材にする。利益が潤沢な大企業や、自分が憧れる企業の財務諸表を調べてみると面白さを感じやすいし競合分析にもつながる。
インターネット上には公開されている上場企業の財務諸表が多数あるため、そこから興味のある企業を選ぶと良いので素材は潤沢にある。
理解が進んでから自社の財務諸表を見直せば、「こういう形で改善できるのでは?」という発想が生まれやすくなる。クイズを作ってみると楽しいかもしれない。
処方箋 3: 「わかる」実感を積み重ねる工夫
読んだことが腑に落ちないのは、具体例や実践が不足しているからかもしれない。そのためには小さなシミュレーションを通じて学ぶと良いかもしれない。
たとえば、自分の家計を複式簿記で記録し、簡単なバランスシートを作る練習をしてみる。
「少しでもわかること」を日々の成果として実感するため、定期的に進捗を記録し、自分ができることを確認する。
処方箋 4:財務諸表を読むことへの前向きな考えを持つ
財務分析にプログラミングのようなクリエイティブさがないと思っていたことが、学ぶのが億劫な原因でもあったが、売上をどんな新事業に挑戦するために使うかを考えることは、クリエイティブな活動だと思う。
また、「財務諸表を読むことができるようになった自分は何を得ているか」と言う良いイメージを想像してみる。
財務諸表が読めるということは会社経営の「羅針盤」を手に入れた感覚を持つことだと思う。つまり数字を読み解けることで、何をすべきかがきっとクリアになる。反対に数字の根拠なく勘で経営方針を考えても、再現性や効率の観点から考えて、無意味。
まとめ
財務諸表を読むことは、単なるスキルの習得に留まらず、会社経営を支える基盤となる重要な知識だ。会社方針を考え、伝えることが経営者の役目の1つだが、数字が背景にあれば、言葉に説得力が増す。
興味を持てない理由を理解し、それを克服するための対策を 1 つずつ実践することで、必ず道が開けると信じて進んでいきたい。
この投稿をきっかけに、一歩一歩前進していこうと思う。
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